誘導標識を安全に利用するために

普段はあまり目立たないものの、有ことの際には人々の命の安全のために機能するのが誘導標識です。ここでは誘導標識とは一体どういうものがあるのか、誘導標識の設置条件、必要なメンテナンスなどについて紹介いたします。

いざとなったときの命綱、誘導標識

誘導標識

誘導標識はけして目立つものではありませんが、いざとなったときに必要なものです。そしてそれはどんなものかというと、非常口の標識や順路を示す標識となっています。これらは普段はあまり意識しているものではなく、他の安全標識である禁止標識や注意用の標識よりも目に止まりにくいです。しかし有ことの際にはきちんと目に止まるように工夫されており、いざとなったときは安全な場所に誘導するための命綱となっています。そんな誘導標識ですが特徴は発光するという点です。緑を使用されている誘導標識は赤などに比べて目立ちにくいかもしれませんが、緑は安心をもたらす色、それは緊張した現場に居合わせている人に「こちらは安全」というのを認識させやすくします。

しかしそのままでは目立たないのは確かなので、誘導標識・誘導灯はいずれも暗い場所で発光するようになっています。誘導灯の場合は電灯とバッテリーが備え付けられており、停電の際にも備え付けられたバッテリーから給電して発光し、非常口や順路を示してくれます。この照度もきちんと適切なものを設定されており、設置の際に消防署と相談して適切かどうかをきちんと確認してもらうのです。また誘導灯は電灯が組み込まれていますが、誘導標識についても発光が可能となっています。

誘導標識の中にはバッテリーなどは組み込まれていませんが、蓄光するように作られていますので普段は光を吸収し、いざとなったときは蓄えた光を使って発光するようになっているのです。蓄光ということでいずれ光は失われていくものの、照度は十分で時間に関しても20分程度、建物によっては60分もの間発光しています。安全標識はいずれも未然に危険を防ぐ意味合いのものが多いですが、誘導標識に関しては有ことの際の利用が念頭におかれています。いざとなったときにその役割を果たせるように上手く設計されているのです。消防署に相談の上設置が必要なもので、条件を満たしてようやくその役割の全うが見込まれます。なので、建物の管理者としては適切な位置に設置は勿論のこと、日常点検などを怠らないようにし、有ことに備えておく必要があります。

誘導灯と誘導標識の違い

誘導標識

誘導灯ではなく誘導標識を好まれることが多く、その理由は誘導灯では景観が損なわれるということ、そしてコストがかかるという点からです。誘導標識の場合蓄光での発光が可能ですが、誘導灯の場合は電灯での発光が前提です。そして用いられるバッテリー、また他にも白熱灯ではなく近年おすすめされているのがLEDですが、これについてもランニングコストの面では優れていますが初期設置費用が高額になる傾向にあります。こうした理由から誘導灯ではなく誘導標識を設置したいと考える店舗は多いです。誘導標識は自己判断で設置するものではなく、きちんと定められた条件での設置が必要とされています。

しかしこれは一概にこう、とは言えず、その理由は自治体の消防署によって見解が異なるためです。そのため誘導標識をもし購入したとしても、それが認められない場合があるのできちんと消防署に相談の上設置が必要とされています。高輝度、中輝度などの分類もありますので、その部分も十分留意した上での設置が必要です。誘導灯、誘導標識それぞれにメリットデメリットがありますが、いずれも人々の安全を守るために必要なものということには変わりないです。停電でどうしたら安全に地上に出られるか、その誘導としてこの標識は必要なものです。景観を損なうなどのデメリットはあるかもしれませんが蓄光式誘導標識が利用できない場合であっても誘導灯の設置はかならずしておくようにしておきたいところです。

また初期設置費用などが高額になりがちなどとはいわれていますが、LEDの普及により長い目で見ると随分コストはダウンしています。消費電力、耐用年数がLEDによって飛躍的に上がり、そして虫などを寄せつける光ではないので随分景観上随分良くなっています。非常口は勿論のこと、通路誘導標識も必要に応じて適切に設置するのが大事です。安全性の高い建物となることが見込まれます。

誘導灯の普段のメンテナンスとは

誘導標識

誘導灯はその仕組み上メンテナンスが必要なものです。中には誘導灯だけではなく誘導標識でも言えることがあるので、普段からぜひ簡単に点検しておくのがおすすめです。誘導灯の点検ですが、いくつかの項目がありますが日常的な点検は二つだけで問題ないです。その一つがまずは周りの環境、誘導灯は見通しがよくないと視認できないので、周りのポスターやカーテンなどがかかっていないかを確認する必要があります。ここからは見えるけれど別の角度から見ると見えない、ということがないようにしておきたいところです。

そしてこれは誘導灯だけではなく、誘導標識にも言えることなので、もし備品が被ってしまっているようであればきちんと見通せるように整理しておく必要があります。そして次に、誘導灯の表示面が破損したり、変色・変形したりしていないかを調べるが大ことです。これも誘導標識も同じで、きちんと計算されて作られたデザインが著しく変わっていないかを確認するのが大こととなっています。特に色褪せはそれが誘導灯であるかどうかの判断が難しくなってしまう要因にもなり得るので、注意しておくのがおすすめです。これらは日常点検として誘導灯・誘導標識いずれであっても行っておきたいところです。

そして日常点検については以上ですが、このほかにしておく方がいい、定期的には必ずしておくべき項目があります。まずは誘導灯の本体に変形・破損などがないか、誘導灯が正常に点灯しているか、非常電源に切り替わっても点灯しているか、インジケータには異常がないかなどです。異常がある場合は速やかに誘導灯の交換がおすすめ、特に蛍光管タイプは蛍光管自体が切れてしまっている場合があるのでこまめな点検をおすすめいたします。日常点検、定期点検でこれらの項目を意識して見ておかないといざとなったときに誘導灯・誘導標識が機能しなくなってしまいます。安全な場所に誘導するという大切な役目を果たせなくなってしまうので危険です。

誘導標識についてのまとめ

誘導標識

誘導灯、誘導標識にはそれぞれ違いがありますがいずれも人の安全を守るために役立つものです。そしてこれらは消防法で義務つけられており、設置は必ず必要、また所轄の消防署にきちんと相談して設置をしなければならないです。誘導標識の方がコスト面で優れてはいるものの、条件が満たされていなければ設置不可なため、きちんと確認してからの購入、設置をおすすめいたします。蓄光式のものが設置できる条件下であれば、景観もコスト面も優れているのでぜひ導入がおすすめです。

また蓄光式誘導標識は通販にて購入が可能、高輝度・中輝度など取り揃えられています。災害時にこそ真価を発揮する誘導標識や誘導灯、緊張・混乱で騒然とする現場にいる人々にとっての命綱です。設置する側の意識は勿論ですが、そうでない場合であっても誘導灯の位置を普段から意識しておくといざとなったときに安心かもしれませんのでチェックがおすすめです。