屋根裏からドタドタという大きな音。その原因はハクビシンかもしれません!

屋根裏や天井裏から「ドタドタ」という大きな音が夜中に聞こえて来ることはありませんか? その音の原因はハクビシンかもしれません。かわいい見た目のハクビシンですが、人家に棲み着くと汚れや臭いや雑菌などの被害をもたらします。ここではハクビシンの生態と駆除方法について説明します。

ハクビシンの生息地域

ハクビシンの生息地域

ハクビシンは漢字で白鼻芯と書き、中国大陸南部を中心に東南アジアや南アジア、台湾、日本に生息しています。日本では本州の東半分と四国に生息しています。
低地から山地に見られますが、耕作地の近くや市街地などにも出没します。

ハクビシンは外来種?

日本での確実な白鼻芯の記録は1943年の静岡県での狩猟記録です。関東では1958年、東京都では1980年に初めて報告されました。これらの日本のハクビシンが在来種なのか外来種なのかはよく分かっていません。環境省は移入時期がはっきりしていないとして外来生物法に基づく特定外来生物に指定していません。そのためアライグマとは異なりハクビシンは駆除対象にはなっていません。

ハクビシンの生態

ハクビシンは雑食性で、好物である甘い果実のほか、野菜や小動物や鳥類やその卵、昆虫を食べます。生ゴミや農作物を漁ったり、池の金魚や鯉を食べることもあるようです。
ハクビシンは本来は森林地帯や里山地域に生息し、木にできた穴や他の動物が使い古した巣穴などを棲みかにします。近年は餌を求めて街や住宅地に出没するようになりました。床下や屋根裏が本来の住居に似ているので棲み着いてしまうようです。
ハクビシンは夜行性です。昼間は他の動物の巣穴や天井裏などの棲みかにじっとしていて、夜になると食料を求めて活動をはじめます。

天井裏でドタドタとうるさい、悪臭、ハクビシンの持つ病原菌やダニによる健康被害、ハクビシンの糞尿が蓄積し大量に害虫が発生する、庭やゴミが荒らされる、ペットを傷つけられる、農作物を荒らされる、などの被害が発生します。

ハクビシン駆除

ハクビシンの捕獲

ハクビシンは獣道を作り五本指です。獣道や足跡から行動ルートを推測し、捕獲するための専用の罠(捕獲カゴ)を設置します。捕獲カゴには餌式と踏み板式があり、ハクビシンが餌を引っ張ったときに扉が閉まるのが餌式捕獲器、捕獲カゴ内の板を踏んだときに扉が閉まるのが踏み板式です。
捕獲したとしても一匹だけとは限らないので(ハクビシンは多産で成長が早い)、念のため再度罠を仕掛けておきます。

しかし、ハクビシンの捕獲は鳥獣保護法で制限されていますので、捕獲には保健所、市町村役場に申請して捕獲許可証を交付してもらう必要があります。
また、捕獲に際して猟銃免許が必要かどうかも確認します。罠を使って動物を捕獲するときは基本的に狩猟免許が必要です。しかし、害獣による被害防止が目的で、自宅敷地内で小型の箱ワナを使用して捕獲するという場合には狩猟免許は不要としている自治体もあります。
また、上述の捕獲カゴは買えば2万円〜3万円ぐらいしますが、貸し出している自治体もあります。

ハクビシンの処分

捕獲したハクビシンは多くの場合自分で処理しなければなりません。自治体にもよりますが「申請者が責任を持って処分」としているところがほとんどです。
自治体によっては安楽死用の機材を貸し出しているところもあるようなので、併せて相談してみると良いでしょう。

ハクビシンの追い出し

ハクビシンを捕獲することは技術的にも法律的にも素人には難しいところがありますので、より一般的な方法は追い出すことになります。

ハクビシンが来る理由をなくす

ハクビシンが人間の近くまで来るのは、餌となる食べ物があるのと隠れる場所があるというのが大きな理由ですので、これをなくしてやるとハクビシンが来る理由がなくなります。
餌となる生ゴミを撤去し、農地であれば廃棄された果物や野菜を処分します。

ハクビシンが身を隠す場所は、雑草が生い茂っていたり落ち葉が溜まっているような場所です。ハクビシンは警戒心の強い動物なので、見通しの良い場所を避けて行動するからです。移動経路になりやすい用水路や側溝や庭は頻繁に草刈りや落ち葉の掃除をしておきましょう。

侵入経路を塞ぐ

ハクビシンは木登りが得意ですので、家の屋根に伸びるような木の枝があれば剪定し、ハクビシンが屋根に渡れないようにします。しかしハクビシンは横方向にジャンプはできないので、枝が屋根に届いていなければ大丈夫です。
また、侵入口を塞ぎます。基礎コンクリートの通風孔や軒天井の換気口などが侵入口になりやすいです。ハクビシンは力が強いので、弱い網では破られてしまいます。穴を塞ぐときはパンチングメタルが良いです。

ハクビシンの嫌う臭いで追い出す

ハクビシンは嗅覚が非常に発達していて匂いに敏感です。ハクビシンが嫌う系統のにおいを発する線香などが市販されていますので、それを使います。ただし長時間の持続性はありません。

忌避剤

ホームセンターなどでハクビシンを寄せ付けないために用いる薬剤である忌避剤を購入できます。
ハクビシンの天敵であるオオカミなどの尿の成分の入っているもので、ハクビシンの侵入口と思われる部分に設置します。

音や光で追い出す

ハクビシンは夜行性で光をあまり好まない上に、光を当てると外敵に見つかったと思い危険を察知して逃げ出します。駆除グッズとして販売されている、光や超音波を発生させる機械を設置すると一定の効果が期待できます。
音や光を使う方法としては、ハクビシンの嫌がる超音波を発生する機材が市販されていますので、それを天井裏に仕掛けるなどがあります。またハクビシンは夜行性動物なので青色LEDストロボが有効です。さらに、光が当たる場所に使わなくなったCDやホログラムシートを下げておくと光が乱反射し、効果が高まります。

二次被害の防止

捕獲や追い出しによってハクビシンを駆除しても、また戻ってきたり別のハクビシンが棲み着いたりします。もともとハクビシンにとって良い環境だからそこに棲み着いたわけなので、対策をしないと別の個体が棲み着いて同じことになるだけです。

天井裏や床下を点検して侵入口を見つけ、それを塞がなければなりません。握りこぶし大の穴があればハクビシンは侵入可能です。侵入口を単に塞ぐ場合もあれば、通気性を確保するために金網などを貼る場合もあります。

また、ハクビシンの巣(の跡)は撤去、清掃、消毒しなければなりません。
ハクビシンの被害である悪臭や虫の発生は、ハクビシンが一定の場所に排泄物を残す習慣があるからです。つまりトイレです。ハクビシンを追い出してもハクビシンのトイレがそのままならば被害は解決しません。これらは悪臭を放つと同時に雑菌や寄生虫の巣ですので、清掃にはマスクや手袋などが必要です。清掃が終わったあとは殺菌消毒消臭をします。

また家の補修が必要な場合もあります。ハクビシンは家の断熱材を巣の材料にすることが多く、断熱材をハクビシンに咬まれてだめにされた被害は少なくありません。冬になると寒さから身を守るために断熱材を布団のようにして使います。
また、侵入口を作るために壁を食い破るということもあります。強力な顎と牙で壁を食い破り家の中へ侵入します。この侵入口は他の害獣や害虫も利用するので被害が広がります。
また、ハクビシンの糞尿で天井板や壁にシミができていることもあります。
これらを補修しなければなりません。